Column

飼育部 ふれあい課 セクションマネージャー
熊川 智子

私がパンダの講演会をする理由と工夫。
そしてこれから‒。

PROFILE

飼育部 ふれあい課 セクションマネージャー
熊川 智子(くまかわ ともこ)

1972年東京都生まれ。飼育員を目指して都内の専門学校に進学。動物好きが高じて、恩師にアドベンチャーワールドを勧められ1993年に株式会社アワーズ(アドベンチャーワールド)に入社。馬やポニー、小動物、カバなどの担当、のちにパンダの飼育担当となる。その後に一旦現場を離れ、営業や企画、広報を担当。2012年に再びパンダを担当するようになり、リーダーとしてチームを率いて、ジャイアントパンダをはじめとする動物の繁殖に取り組んでいる。

INDEX

COLUMN 01

もっと色々な人の“とき”に関わりたい

アドベンチャーワールドに本来は来ていただきたいけれど、諸事情で来ていただけない場合も多々あると思います。そんな方にこちらから赴いてお話をしたり、動物とふれあっていただく時間をつくる。そんな“とき”が、誰かの何か一歩前に踏み出すきっかけになればと、切に願っています。動物を触ることが初めてというその“とき”に、アワーズが関われたら、すごく嬉しい。福祉施設で今まで笑わなかったおじいちゃんが初めて笑った瞬間や、動物を触った瞬間、顔がほころんだ場面を間近で見ることができます。もっともっと色々な人が、そういう“とき”を過ごせると思います。それを講演会を通して広めていきたいと考えています。

MESSAGE 02

COLUMN 02

社会貢献の仕方や講演内容も、時代とともに変化

アワーズが昔から行っている社会貢献は、白浜の地域のみなさんへ、日頃の感謝をカタチにしたふれあい宅配便。その他にも、白浜周辺地域の学校に赴いて講演活動をしたり、催し物に動物とともに参加するなどといったことを続けています。近年、パンダについての講演依頼がかなり多いです。話す内容も、昔は「小さく生まれたパンダ、可愛いでしょう?会いに来てね」といった感じだったんですが、今は「可愛いパンダを大切に守れば、みんなが大人になった時にどうなると思いますか?」というように、未来についてお話しするようになりました。講演会でパンダという動物は、子どもたちの興味をとても惹きます。だから、パンダの勉強を通して、情操教育にも繋げやすいのです。

MESSAGE 02

COLUMN 03

心に引っかかるものを発信していきたい

講演会を始めた当初は、自分の伝えたいことを中心に講演内容の構成を組み立てていましたが、今は主催者側の想いをヒアリングさせていただき、その想いに沿って内容を少しずつ変えるようになりました。会場に来られた方が何を求めているのかを知り、共通点を見つけて話の構成を練り直す。例えば新生児医学会での講演であれば、参加されるのは小さな新生児を扱う医師や看護師の方々。であれば、共通点として超未熟児の赤ちゃんが生まれたときに、パンダの親がどういう風に赤ちゃんを育てていくのか、私たちはどのような関わりを持つべきか、という内容をお伝えします。人間の子育てと動物の子育てには共通する部分があるので、そこを深く掘り下げて、共感していただく時間をつくり、重要な情報を受け取ってもらいやすくする。聞き手の方には、ダイレクトに私の話を持ち帰って欲しいのではなく、何か心に引っかかるものを持って帰っていただいて、だれか大切な人と話すきっかけに繋がればと思って私も発信しています。

MESSAGE 02

COLUMN 04

全国の方に和歌山を知っていただくのも私の使命

今のアワーズは、アドベンチャーワールドの枠を超えて、どんどん外に出て行こうという流れができています。日本は高齢化も進んでいますし、待っているだけではなく、外に出て行く価値は大いにあると思います。だから、外に出て行く場所をもっと広げつつ、様々な場所で発信していきたいと思っています。以前、関東で講演した際に、アドベンチャーワールドがまだあまり知られていないことを実感しました。白浜空港ができ東京から一時間で来られるということも、まだまだ知られていない。講演会を通して白浜やアドベンチャーワールドをもっと身近に感じていただき、和歌山県に来ていただく。それも私のひとつの使命かなと思っています。